習近平総書記が第21回党大会に向けて布陣を進める中、蔡奇が重要な“司令塔(キープレーヤー)”となっている
来年、中国共産党第21回全国代表大会が開催されるのを前に、習近平総書記が第4期目の任期に入るとみられ、人事配置が大きな注目を集めている。
『ニューヨーク・タイムズ』の分析によれば、多くの中央委員が定年で退くため、習近平は新世代の幹部を抜擢しつつ、自らの権力が揺らがないようにする必要がある。
その中で、中共中央党校校長も兼任する政治局常務委員の蔡奇が、この人事配置で極めて重要な役割を担うとみられている。
報道によると、蔡奇は現在、政治局常務委員、中央弁公庁主任、中央国家安全委員会副主席、中央党校校長など複数の要職を兼務しており、党中央の日常運営を統括するだけでなく、幹部育成、思想教育、官僚の忠誠度評価も掌握している。
習近平の核心的な意思決定グループの中でも最重要の側近と見られている。
米国のホワイトハウスや国務省で中国政策を担当したジュリアン・ゲウィルツ氏は、中共高層で習近平の真意を代弁できる人物は非常に少なく、蔡奇はその数少ない一人だと指摘する。彼によれば、蔡奇が中央党校校長に就任したことは、今後の幹部選抜や人事評価において、習近平に重要な助言や背景情報を提供する立場になることを意味している。
蔡奇は福建・浙江の地方行政出身で、習近平が長年信頼してきた古参の部下である。カリフォルニア大学サンディエゴ校の中国政治研究者ヴィクター・シー氏は、習近平が第2期以降、官僚が指示を完全に徹底できるかをより重視するようになったと分析し、蔡奇はその「忠誠官僚」の代表格だと述べている。
分析では、習近平は21大で後継者を指名せず、最高権力の安定を維持するとみられる一方、中央委員の3分の2以上が年齢で退任するため、新世代の指導層をどう育成しつつ、党内掌握を維持するかが大きな課題になるとされる。 評論家は、蔡奇が年齢により一部の職務を退く可能性があっても、中央党校校長として留任し続け、習近平の幹部育成と高層人事配置を支え、中共の将来の権力構造に影響を与える重要人物であり続ける可能性が高いと指摘している。