中国人観光客の激減による影響続く一方、日本の訪日客数は減少も消費額は過去最高を更新
公開日:2026年7月21日
日本政府観光局(JNTO)は15日、2026年上半期の訪日外国人旅行者数が約2108万4800人となり、前年同期比2.0%減少したと発表した。
訪日客数が減少に転じるのは過去5年で初めて。一方で、旅行消費額は4兆8469億円と前年同期比1.3%増加し、再び過去最高を更新した。
訪日客の構成が変化する中でも、日本の観光消費は依然として堅調であることが示された。
統計によると、中国からの訪日客は205万8200人にとどまり、前年同期比56.4%減と大幅に落ち込んだ。全体の減少を引き起こした主因となっている。
背景には、日本の高市早苗首相が昨年「台湾有事は日本の存亡危機につながり得る」と国会で述べたことに対し、中国が団体旅行の制限など経済的報復措置を取った影響が続いているとの見方が広がっている。
一方、中国以外の市場は堅調に推移し、減少分の一部を補った。韓国は567万5100人で最多、前年同期比18.6%増。台湾は397万2200人で20.9%増、米国は182万1700人で7.1%増、香港は129万8500人で2.2%増となり、訪日客の多様化が進んでいることがうかがえる。
観光庁の速報値では、上半期の宿泊、飲食、交通、買い物などの総消費額は4兆8469億円と過去最高を更新。高い消費単価の旅行者が増えていることから、訪日客数がわずかに減少しても観光収益は成長を維持した。
専門家は、日本の観光市場が「初訪問客中心の成長期」から「成熟期」へ移行しつつあると指摘。今後はリピーターの比率が高まるため、より特色ある深度観光や高付加価値サービスの開発が不可欠で、観光競争力を維持する鍵になると分析している。