台湾外交部に日本国旗 「理念近い」12か国と協調

公開日:2025年4月1日

 台湾外交部(外務省)は4月1日から、台北市の外交部庁舎玄関に日本や米国など12カ国の国旗を掲げ始めた。

中国からの圧力が強まる中、「理念の近い」国々との協調をアピールしている。


 ■解説

 国旗を掲げた12か国は、主要7カ国(G7)のほか韓国、オーストラリア、ニュージーランド、インド、フィリピン。

これまでは台湾と外交関係を持つバチカンなど12カ国の国旗だけを飾っていた。

 中国と台湾(中華民国)は長年、世界の国々と外交関係を結ぶ競争を繰り返してきたが、近年は中国マネーの力により、台湾と断交して中国と国交を結ぶ国が増えている。

台湾はその逆境下で、正式な外交関係がなくとも、自由と民主主義を共有する国々との協調を深める「価値観外交」を展開している。

 外交部の呉志中政務次長(次官)はフェイスブックに12か国の国旗掲揚について「理念の近い国家とともに、権威主義国家の脅威に対抗する我々の決意を示した」と投稿しており、日本や米国などが台湾に連帯することを期待している。