中国海警が初めて東側へ「法執行巡察」を拡大 “パイソン戦術”で台湾封鎖を狙う

公開日:2026年7月12日

中国が台湾への圧力を強める中、新たな海上での「東側戦線」が浮上している。中国海警局はこのほど、台湾東方の西太平洋海域で「法執行巡察」を実施すると発表し、管轄権を台湾東方沖へと拡大する姿勢を示した。これは台湾周辺海域への主権主張を誇示する政治的メッセージであると同時に、将来的に台湾封鎖や第一列島線の遮断を狙う戦略的行動の一環とみられている。

台湾海巡署によると、中国海警の「秀山」号と「崇明」号が、台湾東岸から約128〜225キロの海域まで進出したことを確認した。米国、英国、フランス、ドイツは先月、同海域で中国の海警船や海事船、調査船が異常な活動を行っているとして共同声明を発表し、台湾東側での新たな緊張に強い懸念を示した。

中国の海上圧力を監視する専門家で、元米軍士官のレイ・パウエル氏は、中国海警の東方進出は従来の軍事演習に付随するものから、政治的意図を伴う高頻度の「常態化巡察」へと変質していると警告。「中国はまるで大蛇のように台湾を締め付け、海上の生命線を徐々に圧迫している」と表現した。

西太平洋は商業航路や米軍の支援ルートとして極めて重要な戦略海域であり、そこに中国の大型海警船が進出することは、台湾の東側海域の支配を揺さぶるだけでなく、台湾を国際社会から孤立させる狙いを示すものだ。台湾の安全保障は、これまで以上に「東側からの新たな挑戦」に直面している。