中国広東出身で「小K」の名で活動するインフルエンサーの馬氏が、台湾入境に必要な「中華民国台湾地区入出境許可証(入台証)」を取得した後、画像編集ソフトで証件の中華民国国旗を中国の五星紅旗に差し替え、証件名も改ざんした上で中国のSNS「小紅書」に投稿した。台湾移民署は通報を受けて調査を行い、行為が「対等な尊厳に反する」と判断。入台許可を取り消し、一定期間の来台を禁止する措置を決定した。

馬氏は観光目的で入台を申請し、7月12日に台湾を訪れる予定だとSNSで公開していた。しかし投稿された画像では、証件上部の中華民国国旗が完全に五星紅旗に置き換えられ、「中華民国台湾地区入出境許可証」の表記も「華民」の2文字が削除され、「中国台湾地区入出境許可証」と改ざんされていた。

この投稿は台湾側で大きな議論を呼び、インフルエンサーの八炯氏が6月22日に移民署へ通報。21日、移民署から「証件を発給した機関に対し、当該中国人の許可証を廃止し、来台を管制する措置を取った」との回答を受けたと明らかにした。

移民署は、馬氏が観光目的で申請したにもかかわらず、台湾政府が発給した証件および国旗を改ざんした行為は、「大陸地区人民来台観光活動許可弁法」第16条の「対等尊厳に反する言行」に該当すると説明。これに基づき入台許可を取り消し、一定期間の来台を認めない措置を取ったとしている。

太平洋島嶼国パプアニューギニア(PNG)の外務省はこのほど声明を発表し、特カチェンコ外相が「一つの中国」政策を改めて確認した上で、首都ポートモレスビーに設置されていた台湾の「中華台北経済文化弁事処」を即時閉鎖すると表明した。
台湾の現地事務所は実体的な活動を全面停止することになる。
こうした外交方針の転換に対し、米国務省は17日、「北京による台湾への新たな圧力と威圧だ」と強い懸念を示した。

PNG政府は声明で、今回の決定は国家執行委員会の行政命令に基づくものだと説明。命令では、PNGの司法管轄内で「中華台北」の存在を認めず、必要な機関とも見なさないと明記されている。台湾代表処には即時閉鎖が求められた。特カチェンコ外相は、今年が中国との外交関係樹立50周年に当たることを踏まえ、「中国との二国間関係をさらに深化させるための措置だ」と述べ、一中政策の徹底を強調した。

南太平洋地域で地政学的競争が激しさを増す中、この外交動向は国際社会の注目を集めている。米国務省報道官は声明で、北京が外交的圧力を通じて台湾の国際空間を狭め、台湾海峡の現状や地域秩序を変えようとしていると批判した。

台湾の外交環境が一段と厳しさを増す中、専門家は「中国が太平洋島嶼国で外交通路を積極的に展開しており、台湾への圧力はさらに強まる可能性がある」と指摘。南太平洋での影響力争いは、米中間の外交的対立を一層激化させる恐れがあると分析している。

米国のトランプ大統領は7月16日の全国向けテレビ演説で、中国共産党が2020年の米大統領選に介入したと改めて主張した。
中国側が2億2千万件の米国有権者データを不正取得し、国内外の勢力を通じて選挙結果に影響を与え、自身の再選を妨害したと訴えた。
さらに、CIAやNSAが保有する中国の選挙介入に関する複数の情報が大統領向けブリーフィングに含まれていなかったとして、国家情報長官室、司法省、FBI、CIAに調査を指示。
関係者が情報隠蔽に関与していた場合は責任を追及すると述べた。

こうした発言について、開南大学の陳文甲副校長は、トランプ氏が米中競争を国家安全保障レベルへ引き上げたことを示すものだと分析。政治的圧力を外部脅威へ転化し、中国を制度的な対抗勢力と位置づけ、今後の対中政策が一段と強硬化する可能性を示唆する三つのシグナルが含まれていると指摘した。もし「選挙介入」が米国内で超党派の共通認識となれば、対中政策はより制度化・長期化し、米中間の信頼はさらに低下。技術規制、同盟協力、戦略的包囲などの分野で追加措置が続く可能性が高いと述べた。

国防安全研究院の蘇紫雲所長は、トランプ氏が習近平国家主席の9月訪米予定を前にこの問題を提起した点に注目。米議会が最近、習氏の家族資産の公開を情報機関に求めるなど、中国関連の動きが活発化しており、トランプ陣営の対中政策が新たな局面に入る可能性があると分析した。ただし、米国が「競争を維持しつつ対話の余地も残す」従来の戦略を続けるかどうかは今後の展開次第であり、中国側も状況を見極めた上で9月の「米中首脳会談」を進めるか判断する可能性があるとした。

米政界で訃報が伝えられた。
共和党の重鎮で、サウスカロライナ州選出の連邦上院議員リンジー・グラハム氏が逝去した。
享年71。
グラハム氏はトランプ大統領の側近として知られ、2003年から上院議員を務め、自由民主主義の擁護に尽力してきたほか、長年にわたり台湾支持の中心的存在でもあった。

この訃報を受け、台湾の頼清徳総統は12日、SNSを通じて深い哀悼の意を表した。頼総統は「グラハム氏は台湾の真の友人であり、自由の揺るぎない擁護者として台湾の人々はその姿を永遠に記憶する」と述べた。

総統府の郭雅慧報道官も、グラハム氏が台湾と深い友情を築いてきた人物で、生前に3度台湾を訪問し、2022年には超党派の議会代表団を率いて来台するなど、台湾への強力な支持を具体的な行動で示してきたと振り返った。

さらに郭報道官は、グラハム氏が在任中、台湾の国際参加支援、自主防衛力の強化、台米経済関係の深化に向けた法案を積極的に推進してきたと強調。頼総統は台湾を代表し、台湾海峡の平和と安定、台米関係の発展に対する同氏の長年の貢献に最大限の敬意と感謝を示した。

「対中政策に関する国際議会連盟(IPAC)」の各国議員がこのほど、史上初めて金門を訪れ、台湾海巡艦艇に乗艦して中国海警による“グレーゾーン侵害”の実態を視察した。

これに中国が強く反発し、中国国務院台湾事務弁公室は「IPACは台湾政府の任務を代行している」「民進党政府に利用されている」と非難した。

しかし、IPACのルーク・デ・パルフォード事務局長は11日、SNSで中国側の主張を強く否定し、「今回の訪問は私自身の発案であり、中国の指摘は完全に的外れだ」と反論した。

今回の代表団は、4大陸・6カ国の議員で構成され、9日に台湾海峡の敏感海域を視察した。デ・パルフォード氏は声明で、長年にわたり「外国の政治家を金門に連れて行くべきだ」と訴えてきたと説明。現場を自らの目で見ることが、国際議会に台湾海峡危機への理解を深めてもらう最も効果的な方法だと強調した。今回の訪問はIPAC側が台湾外交部と海洋委員会に要請したもので、台湾政府主導ではないと明確に否定。海巡署が困難を乗り越えて視察を実現させたことに謝意を示した。

中国の「分断工作」や「レッテル貼り」に対し、デ・パルフォード氏は「外国人は台湾に無関心だと思い込んでいる人がいるが、それは誤りだ」と指摘。今回の画期的な視察は、国際社会が台湾問題に主体的に関与し、新たな方法で世界の注意を喚起しようとしている証拠だと述べた。

歴史的な金門視察は、国際議員らが台湾海峡の平和と航行の自由を支持する姿勢を改めて示す場となった。さらに、IPAC事務局長の強い反論は、中国の宣伝工作を正面から打ち破り、国際社会が台湾を支持する明確な意思と自立した判断を示した形となった。

米国在台協会(AIT)の谷立言(Ryan G. Lilly)処長が台中で開かれた無人機フォーラムで、台湾は無人機の「ハニカム(蜂巣)」ネットワークを構築すべきだと提言した。この発言に中国が強く反発し、中国国務院台湾事務弁公室の陳斌華報道官は谷氏を批判し、米側に「誤った言論をやめるべきだ」と主張した。これに対し、AITは11日、声明を通じて中国側の反応に反論し、米国の対台湾コミットメントは揺るぎないと強調した。

AIT報道官は中央社の取材に対し、米国の台湾への強固な関与は40年以上続いていると説明。米国の対台政策は「台湾関係法」、米中間の3つの共同コミュニケ、そして「六つの保証」に基づいており、一貫して変わっていないと改めて強調した。

台湾海峡情勢については、米国務長官ルビオ氏の発言を引用し、「最も重要なのは、現状維持を望むという米国の立場だ」と指摘。現状維持は米国の長期的な政策であり、党派を超えた共通認識であると述べ、今後も北京に対しこの立場を繰り返し伝えていくとした。

中国側の挑発的な言動に対し、AITは台湾への支援姿勢を改めて示すとともに、米国の外交的立場として「北京と台湾の民選指導者が前提条件なしに理性的な対話を行うべきだ」と強調。中国に対し、地域の平和と安定を損なう一方的な行動を控えるよう求めた。

中国が台湾への圧力を強める中、新たな海上での「東側戦線」が浮上している。中国海警局はこのほど、台湾東方の西太平洋海域で「法執行巡察」を実施すると発表し、管轄権を台湾東方沖へと拡大する姿勢を示した。これは台湾周辺海域への主権主張を誇示する政治的メッセージであると同時に、将来的に台湾封鎖や第一列島線の遮断を狙う戦略的行動の一環とみられている。

台湾海巡署によると、中国海警の「秀山」号と「崇明」号が、台湾東岸から約128〜225キロの海域まで進出したことを確認した。米国、英国、フランス、ドイツは先月、同海域で中国の海警船や海事船、調査船が異常な活動を行っているとして共同声明を発表し、台湾東側での新たな緊張に強い懸念を示した。

中国の海上圧力を監視する専門家で、元米軍士官のレイ・パウエル氏は、中国海警の東方進出は従来の軍事演習に付随するものから、政治的意図を伴う高頻度の「常態化巡察」へと変質していると警告。「中国はまるで大蛇のように台湾を締め付け、海上の生命線を徐々に圧迫している」と表現した。

西太平洋は商業航路や米軍の支援ルートとして極めて重要な戦略海域であり、そこに中国の大型海警船が進出することは、台湾の東側海域の支配を揺さぶるだけでなく、台湾を国際社会から孤立させる狙いを示すものだ。台湾の安全保障は、これまで以上に「東側からの新たな挑戦」に直面している。

中国が日本の「軍国主義復活」を批判する一方で、南シナ海や南太平洋で潜水艦発射型の戦略弾道ミサイルを試射するなど、矛盾した行動を続けている。

こうした中国の姿勢に対し、英字紙「ジャパンタイムズ」は社説で「他国を非難しながら自らは軍事力を誇示するという政治的皮肉であり、極めて荒唐無稽だ」と痛烈に批判した。

社説は、中国の行動こそが地域不安定化の根本原因だと指摘している。

人民解放軍は先日、094A型原子力潜水艦から戦略ミサイルを初めて試射したと異例の公表を行った。発射されたのはJL-2またはJL-3とみられる大陸間弾道ミサイルで、着弾地点は数千キロ離れた南太平洋と推定される。中国側は「通常訓練」と説明するが、試射区域は日本の排他的経済水域(EEZ)に侵入。さらにオーストラリアとニュージーランドの外務省も強く反発し、南太平洋をミサイル試験場とする行為に厳しい懸念を示した。

社説は、中国の行動は核抑止力や「セカンドストライク能力」を誇示する軍事的示威であると分析。尖閣諸島周辺での日本海保との対峙、台湾への軍事的威圧、南シナ海でのフィリピンへの常態化した圧力など、中国が軍事行動を「日常化」することで、インド太平洋の現状を一方的に変えようとしていると指摘した。

北大西洋条約機構(NATO)首脳会議でも、中国の透明性に欠ける核戦力拡張に強い懸念が示された。中国は日本が圧力に屈しない姿勢を見せると、逆に日本を「不安定の源」と非難しているが、社説は「荒唐無稽であり、法の支配と平和を脅かしているのは中国の方だ」と断じた。

ジャパンタイムズは、国際社会は中国の軍事的示威に慣れてはならず、焦点をそらすための中国の言動に惑わされてはならないと強調している。

中国が国際場裏で台湾への外交圧力を強めている。中国の習近平国家主席はこのほど、訪中したナミビアのナンディ・ダイトワ大統領と会談し、発表された共同声明の中で再び「一つの中国原則」を主張した。台湾の主権を否定する内容に対し、台湾外交部は11日、声明を発表して強く反論し、北京による虚偽の主張を厳しく非難した。あわせて、国際社会に対し「権威主義の拡張に共同で対抗すべきだ」と呼びかけた。

外交部は改めて、「中華民国(台湾)は主権を持つ独立国家であり、中華人民共和国とは互いに隷属関係にない」と強調。台湾が中国の一部ではないことは国際社会が広く認識する客観的事実であり、現在の台湾海峡の現状でもあると指摘した。台湾の主権国家としての地位は、いかなる国の一方的な主張によっても変わらず、中国の威圧によって民主主義を守る決意が揺らぐこともないとした。

また、外交部は、中国が二国間首脳会談を利用して国際社会を誤導していると批判。ナミビア側の姿勢についても「現実を無視した追随行為だ」と懸念を示した。その上で、国際社会は中国の権威主義的な拡張の本質を直視すべきだと訴えた。

台湾は今後、自由と民主主義の価値を守る姿勢を一層強め、友好国や理念を共有する国々との協力を深化させる方針。台湾外交部は、台湾海峡および地域の平和・安定・繁栄の維持に向け、国際社会と連携して取り組む姿勢を示した。

中国内陸のミサイル試験基地で新たな動きが確認され、台湾海峡の通常戦力バランスを左右しかねない変化として注目されている。
最新の衛星画像によると、人民解放軍は内モンゴルの吉蘭泰基地で新型の強化発射施設を建設しており、側面から開閉できる伸縮式のトップカバーを備えている。

米国のシンクタンクは、この施設は長距離核攻撃用ではなく、台湾や第一列島線の米軍基地を標的とした「通常兵器による高速打撃能力」を構築するためのものだと分析。開戦初期に迅速な先制攻撃を行う意図があるとみている。

米空軍大学の「中国航空航天研究所(CASI)」が発表した報告によると、これら2つの強化施設には長さ約20メートルの矩形の伸縮式トップカバーが設置されている。しかし掘削深度は推定で6.4〜11.8メートルと浅く、従来の大陸間弾道ミサイル(ICBM)サイロよりはるかに浅い。研究員のエリ・ターク氏は、この深さは中・短距離ミサイルの垂直発射にちょうど適しており、極超音速滑空体を搭載する「東風-17」や、対艦攻撃能力を持つ「東風-21」などの配備に使われる可能性が高いと指摘した。

分析では、この新型垂直発射システムは火力を集中させつつ露出リスクを低減し、北京に高い柔軟性を持つ非核の高速打撃オプションを提供するものだとされる。これにより中国の意思決定層は、台湾海峡危機の際に「迅速な制圧」を行えるとの自信を持ち、米台が軍事行動を断念するよう圧力をかけたり、封鎖を短期間で大規模な火力攻撃へと転換する可能性があると警告している。

ただし、このような固定式発射井は強力な火力を持つ一方で、隠蔽が難しく、初撃後に破壊されやすいという「使わなければ失われる」構造的弱点も抱えている。解放軍がこのシステムを最終的にどれほどの規模で整備し、どのような戦術的位置づけを与えるのかは、各国の情報機関が注視する焦点となっている。