中国の海洋進出に対抗 米国が初めて台米の海事協力を公開

公開日:2026年7月28日

中国が6月以降、台湾東方海域で「執法」を名目に管轄権を拡大する動きを強め、国際的な懸念が高まる中、米国在台協会(AIT)は28日、台湾海巡署と米国沿岸警備隊(USCG)の艦艇が並走する写真を初めて公開した。
AITは両者が海事安全の分野で緊密に協力していると説明し、専門家は「米国が台米の海上安全協力を公式に公開したのは初めてで、政治的・戦略的に極めて重要な意味を持つ」と指摘。北京と国際社会に対し、台湾支持と現状変更への反対を明確に示すシグナルだと分析している。

AITは、台風シーズンを迎えるにあたり、米国沿岸警備隊と台湾海巡署が捜索救難、災害対応、海洋資源保護、違法漁業の取り締まり、海上薬物密輸の摘発などで密接に協力していると説明。また、台湾が海事執法や国際課題で実質的な貢献を続けていることを支持すると強調した。

専門家によると、今回の協力写真の公開は、米国が6月下旬に中国の台湾東部排他的経済水域(EEZ)での行動に懸念を表明したのに続く「具体的行動」だという。当時、米英仏独は中国の行動に国際法上の根拠が乏しいと指摘し、米国は台湾政府が同海域を70年以上にわたり合法的かつ平和的に管轄してきたと強調していた。

専門家は、AITが台米海巡協力を公開したことは、台湾が海事執法や航行安全の維持に果たす役割を国際的に示すだけでなく、中国の一方的な海洋権益拡張に対する明確な反対姿勢を示すものだと分析。中国が近年、第一列島線周辺で「グレーゾーン行動」を増やす中、米国は台湾との海事協力を深化させることで、台湾がインド太平洋の安全保障と国際秩序を支える重要なパートナーであることを改めて示したと評価されている。